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平塚中等教育学校の魅力と募集要項

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平塚中等教育学校をご存知ですか?
2009年に神奈川県立の中等教育学校として誕生した学校です。神奈川県に誕生した初めての公立中高一貫校であり、県立相模原中等教育学校と同時開校でした。先行して公立中高一貫校を開校した東京都での「都立中人気」も追い風になり、開校初年度からすごい人気を集めました。初年度の受検倍率は、なんと男子5.38倍、女子7.41倍の高倍率。その後、卒業生が高い大学進学実績を示すようにもなり、今もその人気は健在です。

今回は、この平塚中等教育学校、通称「平塚中等」の魅力をまとめてみたいと思います。

 

 

 アクセス

住所:〒254-0074 神奈川県平塚市大原1-13

まずはアクセス。住所は上記の通りです。平塚駅からは少し離れていて、バスと徒歩で20分、道は平坦です。平塚市総合公園に隣接した落ち着いた学習環境ですよ。

 

教育理念

教育理念は、Live(生きる)、Love(慈 しむ)、Learn(学ぶ)の3つ。

 生きる(Live) ~深い洞察と鋭い感性~
 慈しむ(Love) ~高い志と豊かな人間性~
 学 ぶ(Learn) ~幅広い教養と光る知性~

これを3Lとして掲げ、次世代のリーダーを育成しています。平塚中等だけではなく、他の中高一貫校の教育理念にも共通するキーワードは、「次世代のリーダーの育成」という事でしょうか。学習だけでなく、リーダとしてふさわしい人間性の育成にも力を入れているようです。

 

キャリア教育

平塚中等では、社会観や職業観を養う「キャリア教育」にも力を入れています。「かながわ探究」として、神奈川県内の産業施設を職場訪問したり、鎌倉歴史探訪をしたりする、神奈川県の特性を生かした授業も展開されています。地域の産業について理解を深め、そして自分には何ができるのか、という将来のキャリアを考える機会を与えてくれるのは、とてもいいですね。

かながわ探究(職場訪問)

1年:第1次産業
・・・食を支える基本的な産業である農業、漁業の現場や研究施設を訪ねます。

2年:第2次産業
・・・もの作りの現場を訪ねます。

3年:第3次産業
・・・人との関わりを中心とした現場を訪問し、サービス業のあり方を学びます。

生き方を考える

さらに、生き方を学ぶ講演会や分野別進路説明会も行われます。
①海外での仕事 ②公務員 ③IT ④保育士(幼児教育)
⑤マスコミ ⑥製造業 ⑦看護・医療 ⑧銀行・金融
上記のように多くの分野の仕事の経験者の方を講師に招き、将来の職業選択を考えます。中高一貫ですから、高校受験という目先の心配をせずに、しっかりと将来を見据える時間を作れるという事は魅力的です。本来、勉強は受験のためではなく、将来のために行うのですから、将来の自分がどのように生きていくのか、という事を考えるのはとても有意義ですよね。

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 カリキュラム

6年間を2年ずつに区切ったカリキュラムです。通常は中学と高校の3年間で区切られますが、中高一貫校ではその制約はありません。高校受験がないメリットを活かした編成ですね。

具体的には、基礎・観察期(1・2年)、充実・ 発見期(3・4年)、発展・伸長期(5・6年)に分けた教育計画となっていて、効率の良い授業を展開します。

さらに1年生は1クラスを32人程度に編成し、生徒一人ひとりの 学校生活と学習活動をきめ細かくサポートしてくれるのもうれしいところ。前期課程では国語・数学・英語を基本的に毎日学んで基礎を確実に身につけ、後期課程では応用力を養っていきます。

数学は、多くの私立の中高一貫校がつかっている「体系数学」という教科書を使っています。基本的に5年生までで数3までを終了し、6年次は大学受験を目指した実践的な演習を中心に行います。他の教科も、5年次までにセンター試験で必要な教科はすべて終わらせます。高い大学合格実績の秘密はこの辺りにもありそうですね。

そのほか、毎日10分間読書をする モーニングタイムも設定。前期課程の各学年で週2時 間行われる「かながわ次世代教養」の授業では、伝統文化・歴史、英語コミュニケーション、地球環境、ICT活用の4分野を学びます。様々な取り組みが行われる中で、主体的に学ぶ姿勢を育てていることを感じます。

 英語学習

そして、グローバル化社会がキーワードとなっている現代では、英語教育は重要。だから、平塚中等でも英語学習には力を入れています。ポイントのひとつ目はリスニング重視。1~3年生は週1~2時間、外国人講師と英会話を学びます。

さらに特徴的なのが、学校の指導方針でもある「使える英語の育成」の実践です。テストで点数は取れるけど、話すことはできないという一昔前の英語教育とは全く異なるアプローチで、使える英語力を育成してくれるのです。

まず1年次は「聞く」ことを中心に行い、2年次では「イングリッシュキャンプ」という英語漬けの2泊3日のイベントがあります。そして3年次は「スピーチコンテスト」や「イマージョンプログラム」という日本の大学に留学してきた学生とディベートなどをおこなうプログラムが用意されています。さらに4・5年次は「エンパワーメントプログラム」という英語での理科実験プログラムを実施し、使える英語力の育成を行うのです。6年間、体系的に英語力を高めていってくれるのはとても素晴らしいですね。

 

部活動

部活動も盛んです。全21(文化系11、体育系10)の部が活動していますよ。共学には珍しく、野球部はありませんが、テニス部 (硬式)は2015年に神奈川県新人戦で優勝し、関東 大会および全国大会に出場。弓道部も2017年に関東 大会に出場しました。なかなか頑張っていますよね。

文化系では、吹奏楽部が2016年に神奈川県代表として東関東選 抜吹奏楽大会に出場しているほか、囲碁部 は2010年から6年連続で全国大会に出場しているそうです。

 文化系の部活動

科学、吹奏楽、囲碁、合唱、美術、文芸、 家庭科、メディア、演劇、将棋

体育系の部活動

テニス、卓球、バスケットボール、陸上競 技、サッカー、弓道、水泳、バドミントン、剣道、山岳、 ダンス

 

学校行事

1年次にはオリエンテーション合宿、2年次にはイン グリッシュキャンプ、3年次には広島・奈良・京都への 研修旅行などを行います。

また、郷土芸能鑑賞や神奈 川県内の農林水産業・工業訪問などのほか、体育祭、合唱コンクールなど、多様なイベントを実施しています。学校行事は充実している印象です。

後期課程では、4・5年生の希望者によるイギリス語学研修(2 週間程度)と、5年生全員参加の海外研修旅行(3泊 4日)も予定しています。イギリス研修は良い経験になりそうです。このような機会が与えられるのもうれしいですね。

 

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募集要項

以下に参考として2018年の募集要項を示します。検査日などは神奈川の中高一貫校では2月3日に統一されていて、曜日による変動もありません。その他の項目もおおむね例年通りですが、受検にあたっては常に最新情報をHP等で確認しましょう。

検 査 日/ 2月3日
募集人員/男女160名(男子80名 女子80名)
合格発表/2月10日
手続締切/2月11日
選抜方法/ 適性検査Ⅰ・Ⅱ(各45分)、グループ活動による検査(40分) 、面接/なし
受 検 料/2,200円

グループ活動

やはり、グループ活動による検査が特徴的ですね。どんな検査なのか気になる人も多いと思いますから、紹介しましょう。

グループ活動検査は受検験生を男女別のグループに分けて実施されます。

具体的には、与えられたテーマに対して、まず5分間で自分の考えをまとめ、その後、35分間は8人程度のグループで話し合うという流れです。過去に出題されたテーマ例を見てみましょう。

グループ活動のテーマ例

・県立中等教育学校の行事のひとつである宿泊学習の準備の場面を設定。中等教育学校の6年間でどのように行事に取り組んでいきたいかと、「みんなで力を合わせる」をテーマとした出し物の取組内容について、グループで話し合って1つの案をつくる

 

グループ活動では、集団の中での人間関係構築力の基礎的な力や中等教育学校で学ぼうとする意欲、目的意識などをみることをねらいとしています。自分の意見ばかり主張して周囲の意見を聞けない人、目的に沿った意見を言えない人、前向きで建設的な意見を言えない人などはマイナスされてしまします。

少し前までは、話し合いの時に進行役を決めたり、書記を決めたりしていましたが、今はそれは禁止されています。フラットな関係性の中で、周囲と協力して一つの意見を作り上げていく能力が求められています。また、多数決なども基本的には禁止です。結論を出すことが目的ではなく、話し合う過程が重要であるという事のようです。

ふだんから、学校や家庭で何が問題になっているか、それを解決するにはどのようにしたらよいかを理由とともに具体的にまとめたり、わかりやすく人に伝える練習を積んでおくことが対策になります。学級会やホームルームなどでも積極的に参加するように心がけることも大切ですね。

各検査の配点は、適性検査:グループ活動:調査書=6:2:1となっています。グループ活動は調査書の2倍の割合を占めているので、合格のためには重要なポイントですね。

まとめ

平塚中等が高い人気を誇る魅力についてまとめてきましたが、いかがだったでしょうか。落ち着いた環境と素晴らしい教育内容があり、高校受験にとらわれないという中高一貫であることのメリットを最大限に生かしたカリキュラムの中で、充実したキャリア教育も行われている点は、本当に魅力的ですね。興味を持った方は、是非説明会などに足を運んでみてください。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。