4月は新学期の季節なのですが、今年はコロナウイルスの影響で、なんだかいつもと違う春です。本来ならば、春には今までの自分を「リセット」して、新しいスタートを切るのですが、今年はなんだか様子が違いますね。日本全体がコロナウイルスの不安の中ですが、何より学生の皆さんの学びが止まってしまう事、その事が心配なのです。一教師として、こんな時期だからこそ、学生の皆さんを応援する記事を書きたいと思います。よろしくお願いいたします。
学年末とか後期の成績が出たね。
さて、そうはいっても学年末の成績も出たころですね。
皆さん、どう受け止めましたか。
成績が上がって、うれしい人もいると思うし、下がってしまって悔しい人もいると思う。でも、成績が上がった人にも下がった人にも共通していることは、きっと今、「頑張ろう」と思っていることだよね。 上がった人は、もっと上げたいと思っているだろうし、下がった人は、次こそは上げたいと思っているよね。
だからまず、自分の中の「よし、頑張ろう」って気持ちに素直になって、そこに向き合って、自分をリセットして、新しいスタートを切る心構えを作ろう。
勉強を楽しむには?
じゃあ、まず勉強に向かう心構え=「勉強を楽しくやるにはどうすればいいか」という事について話します。
みんな、勉強は好きですか?
そして、勉強は楽しいですか?
私も中学生の頃は、勉強が大好きではなかったし、すごく楽しいわけでもなかったのです。でも、私が中学生の時に、担任の先生にこんなことを言われました。
「勉強はスポーツだ、というように考えるといいよ」
この言葉を今でも覚えています。
スポーツをやるときでも見るときでもいいんだけど、スポーツの面白いところはどこですか? 一番面白いのは、弱いものが強いものに勝つところだよね。勝てるはずのない相手に勝った時、すごくワクワクするし、感動もするよね。スポーツの世界では、ジャイアントキリングとか言ったりもするけど、聞いたことある?
サッカーでは、前回のワールドカップで、日本がコロンビアに勝ったけど、すごい感動したよね。その時の監督は西野監督だけど、西野監督は1996年にもアトランタオリンピックの時に「マイアミの奇跡」と言われるジャイアントキリングを起こしている。なんと日本がサッカー王国ブラジルに1-0で勝ったんだ。25年前だから、今小中学生のみんなは生まれていないけど、私は今でも鮮明に覚えています。
この試合で、日本は4本しかシュートを打てなくて、ブラジルは28本もシュートをしてる。もうほとんどブラジルがボールを持って、ずーっと攻めてるんだけど、日本はじーっと耐えて、キーパーの川口は神セーブを連発。そして一瞬のスキをついて、フワッてゴール前にボールが出て、キーパーとデイフェンスがぶつかって、こぼれたボールを伊藤テルが押し込んで1点。 びっくりしたし、すごく感動した。
25年たっても覚えているくらいだからね。まさにジャイアントキリング!
大金星、とか番狂わせとか色々言い方はあるけど、このように弱いものが強いものを倒すところにスポーツの感動があるよね。
だから、勉強も同じように考えてみよう。受験だったら、「あそこは無理」って言われたところに合格する、それが醍醐味。1年後や2年後の自分の姿、ジャイアントキリングをやり遂げた自分をイメージして、今日から頑張っていこうぜ。
ジャイアントキリングの秘訣
ジャイアントキリングを起こすには、秘訣があるそうです。 まず一つ目は、「自分が弱者であることを自覚する」という事です。勉強ならば、「自分は天才ではない」という事を自覚する、という事でしょうか。チャレンジャーなんだ、という意識をもって、努力しなくては勝てない、という事を自覚することがスタート地点です。適当にやってても何とかなるんじゃない、っていう甘い考えを捨てて、チャレンジャーなんだ、だから頑張ろう、という気持ちを持つことがスタートです。
次に二つ目は、分析を入念に行う事だそうです。マイアミの奇跡の時は、ブラジルの試合を見て、選手の特徴を分析するだけでなく、ブラジルの新聞も何誌も取り寄せて、細かい情報も収集して、入念に分析したそうです。だから、センターバックのアウダイールがオーバーエイジ枠で入っていたんだけど、直前に入ったので、連携が取れていないこと、経験はあるがスピードがないことが分かっていて、だからデイフィエンスの裏にスペースができることや、ゴール前にフワッと上げたボールで、キーパーと激突することなんかも想定していたんだね。 勉強でいえば、解き直し。これが大切です。間違えた問題をしっかり分析し、なぜ間違えたのか、どう解けばいいのか、という解き直しをしっかりとやっていこう。
最後に3つ目は、ジャイアントキリングは団体競技で起こりやすいそうです。陸上とかの個人競技ではなくて、サッカーとかバスケットとか野球とかの団体競技。これは、なぜだと思う? みんなが一丸になることで、実力以上の力が出るからだそうです。だから勉強も個人競技ではなくて、団体競技だと考えてみよう。 中の良い友達と話し合って、みんなでジャイアントキリングを起こすという意識を共有できるといいね。全員で目標を達成するという意識を持てれば、一人が宿題を忘れたり、怠けたりすれば、みんなに迷惑がかかる。友達みんなでがんばる、一丸になる、そしてみんなが成長できるとすばらしいよね。
まとめ
まとめると、「勉強はスポーツだ」という事。そして、スポーツの醍醐味はジャイアントキリング。強い敵をやっつけることを楽しもう。 そのための心構えは3つ。
① 自分は天才ではないと自覚すること。チャレンジャーになろう。
② 分析をする。だから、解き直しをおろそかにしない。
③ 勉強は団体競技。自分の頑張りは、みんなに波及するし、自分がつらいときはみんなも頑張っているという事を思い出そう。
以上、新学期の心構えの記事でした。
コロナウイルスの中ですが、皆さんが心の中で切り替えて、今日から新しいスタートを元気よく切れることを祈っています。
がんばろうぜ!