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「ほめる」って難しい?! いいえ「いいね!」だけでOKです!

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こんにちは。ORIONです。

セルフ・エスティームって言葉を聞いたことはありますか?日本語では「自己肯定感」と言われますが、自分が自分をどう感じるのか、という感覚です。セルフ・エスティームが高い子供は、自分に自信を持つことができて、様々なことにチャレンジできると言われています。だから、教育現場でもいかに子供たちのセルフ・エスティームを高めていくのか、という事が注目されているのです。今回は、このセルフ・エスティームについてまとめていこうと思います。

 セルフ・エスティームとはは何か?

セルフ・エスティーム=自己肯定感

セルフ・エスティームとは英語のself-esteemから来た言葉です。

self は「自分自身」、esteem は「尊重する」という意味の動詞です。「自尊感情」とか「自己肯定感」と訳されますが、自分自身を価値ある者だと感じる感覚です。自分自身を好きだと感じ、自分を大切に思える気持ちのことです。私的には「自信」という言い方がピッタリ感じます。 

 

つまり、「セルフ・エスティームが高い=自分に自信がある」という状態ですね。もちろん、誰でも長所もあれば短所もあります。それら全てを含んで、自分がかけがえのない存在だと感じることができる感覚があるという事でしょうか。「自分を尊重する気持ち」なので、英和辞典には、「自尊心、うぬぼれ」という訳が書いてあります。ですが、「うぬぼれ」はちょっと違うかな、と思います。うぬぼれの強い人って、嫌なやつですからね。私が言いたいセルフ・エスティームには、「自尊心」の方があっています。

 

自分を大切に思う気持ち、今の自分を好きな気持ち、自己肯定感や自信、自分でいることに対する居心地よさ、といったものがセルフエスティームです。

 

「あなたは自分に良いところがありますか?」

ちょっと、話しが小難しくなっていますので、要するにどういう事?、ってことですが、例えば「あなたは自分に良いところがありますか?」と誰かに聞かれたときに、「はい!」と即答できますか?

 

胸を張って、「自分にはこういう良い所がある」と答えられる人は、実は多くないような気がします。日本人は謙虚であることが美徳のように思えますしね(笑)

 

ベネッセの調査で、全国の小学1年生から高校3年生の子どもたちに、「自分に自信がある(自信を持っている)」かどうかを尋ねた結果があります(小学1年生から小学3年生の子どものことは、保護者に回答してもらっています)。


結果は、「自分に自信がある」子どもは、小学1年生で6割で、残りの4割の子どもは「自信がない」という結果です。また、学年が上がるとともに「自分に自信がある」の比率は下がり、小学6年生までは5割台ですが、中学1・2年生は4割台、中学3年生から高校2年生は3割台になります。

子どもたちにとって、自分に自信を持つことは、なかなか難しいのですね。

僕も自分に「自信があるか」って聞かれたら、「ある!」って言えないなー。

なんだか自分に自信がない気がするのよね。

 

セルフ・エスティームが高まるとどうなるの?

セルフ・エスティームが高い=自分に自信が持てる、つまり自己肯定感がある状態ですね。そして、自己肯定感があるということは積極的になれるし、笑顔が増える。

 

生き生きしてくるということです。

 

そして結果的に、子供ならば学校の成績、大人なら仕事の業績などが向上し、さらに自信がついていきます。ありのままの自分を受け入れ、他者をも受け入れていくことができるようになります。 自分を大切にすると同時に人への思いやりを持つことができるようになるのですね。人間関係も向上していきます。豊かな人生が、そこにはあるのです。子供達には、そんな人生を歩んでほしいと思います。

 

セルフ・エスティームはどうやって高めるのか?

やっぱり子供は「褒めて育てる」

自分の子どもを褒めるのって、簡単なようで難しいですよね。また、親子でいるときに知人から「◎◎君はこういうところが良い所よね」と褒めていただいたりしても、ついつい否定してしまいませんか?子供の前なのに、「いえいえ、うちの子なんて全然ダメダメですよー」なんて、言ってしまっていませんか?

 

自分の子どもを褒められたときに「そうです。すごいでしょう!うちの子は!」と言いづらい空気が、どことなく日本の社会全体を覆っているような気がします。


しかし、海外の親は、自分の子どもを本当によく褒めるそうです。そして、多くの人が堂々と、「自分の子供を誇りに思うわ!」と口を揃えて言うことにも驚かされます。謙遜さが日本人の美徳の一つかもしれませんが、そのことで、自信が持てない子どもになってしまうのならば考えものですね。

 

子供だって「褒めてもらいたい」=承認欲求を持っている

褒めて育てる、褒めることは良いことだ、と分かってはいても「そんな小さい子じゃあるまいし、いちいちほめても……」とか思う場合もありますよね。また、一生懸命に褒めても、子どもに見透かされて「心にもないこと言っちゃって」みたいな顔をされると、イラッとしたりすることもあるかもしれません。

そもそも、なぜ「ほめる」のでしょうか。

「褒められる=承認される」ことで、子どもは「自分はかけがえのない存在である」という事を感じます。承認され、受容されることによって、自尊感情や自己肯定感(セルフエスティーム)を獲得するのです。

特に、「重要な他者」とされる家族や親しい友人、先生との関係ではこれはとても重要ですし、最も根本的な人間関係である「親子関係」においてはなおさら重要なのですね。

うん、そうだね。ほめられると、やっぱりうれしいよ!

 

「いいね!」のひとことでOK

ここまでのお話しで、褒めることの重要性はご理解いただいたと思います。でも、そうすると、「これまで特に意識していなかったけど、どうやって褒めればいいの?」という疑問も浮かびますよね。

わざとらしいほめ方では見透かされますし、「叱咤激励」のような言葉がけは逆効果かもしれません。また、日本人はやっぱり褒めるのは苦手なので、正面からほめたりするのは「照れ」や「戸惑い」などがもあるかもしれません。

そこでおすすめなのが、「いいね」という言葉かけです。

例えば、「さて、宿題でもやろうかな」と腰を上げた子供に対し、「あ、今から宿題するんだ。いいね!」とただ見た事実に「いいね」を付け加えてみてください。

つまり「宿題するんだ(事実を認める言葉)+いいね!」だけでOKなのです。無理にほめようとして良いところを探そうとすると、わざとらしくなってしまいます。だから「子供のプラスの行動」を見つけたら、「あ、きちんと宿題に取り組んでいるんだね。いいね。」とこまめに言葉をかけてあげるだけで良いのです。

こうした言葉がけを重ねることは、子どもにとっても「自分は認めてもらえている」・「自分は信頼されている」ことを実感させる効果を持ちます。なぜなら、学校などで周りの大人達から「頭ごなしに怒られる……」というネガティブな経験を重ねがちな子どもたちにとって、こうした言葉がけは非常に新鮮で魅力的に映るからです。「第二反抗期」に差しかかった子どもの場合は特にあてはまると思います。

誉め言葉は「(事実を認める言葉)+いいね!」だけでOK

プロセスを褒める

さらに褒めるときは「成果ではなく、プロセスを褒める」方が効果的と言われます。つまり「100点取ったのね。いいね!」は成果を褒めています。それよりも「勉強を頑張ったのね。いいね!」というようにプロセスを褒めてあげる方が効果があるのです。

子供は成果を褒められると、「次も100点を取らなくては褒めてもらえない」と思うようになります。極端な例では、100点をとるためにカンニングをしたりという間違った方向に行くこともあるのです。だから、結果ではなくプロセスを褒めてあげることが大切。結果が悪くても「努力していたよね。その姿勢はすごくいいね!」という言葉をかけてあげましょう。

 

学校の成績もやっぱり大切

2018年6月15日に東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所が発表した調査結果があります。この調査は、小1から高3までの生徒と保護者2.1万人を対象に、2015~2017年の2年間にわたって、子どもの自己肯定感の推移を追跡したものです。その結果、以下の項目が自己肯定感に大きな影響があると分かりました。


・学校
・成績の上昇低下
・勉強の好き嫌い
・将来の目標


学校生活は、子どもにとっては過ごす時間も長く、与える影響も大きいのです。そして、そこでは毎日勉強するのですから、「成績」も大変な関心事です。つまり、成績が上がれば、「やればできるんだ!」という自信が持てるという事ですね。

 

勉強はちょっと苦手、という場合は部活動やスポーツでもいいのです。自分の得意な分野で、頑張って結果を出す!という経験をすることが自信になるのです。

 

まとめ

セルフ・エスティームを高めるための褒め方、ということについての記事でしたが、いかがだったでしょうか?


兎にも角にも、褒められて嫌な気がする子どもはいませんし、甘やかすこととは違います。
子供が小さいときは褒めることに抵抗が小さいかもしれませんが、高校生になった子供に対しても褒めることができるという点が大事なのです。

褒められる体験は、セルフ・エスティーム=自己肯定感を高め、自分に自信が持てるようになります。自分に自信が持てたら、様々なことにチャレンジする意欲が持てます。そして、さらに自信を深め、プラスのサイクルに入っていけるのです。

また、自分を承認する気持ちがあれば、他者を認める気持ちも持てるようになります。人間関係も好転し、幸福な人生を歩む1歩につながっていきます。

2020年教育改革に伴って、教育環境そのものを変えていく必要があると思っていますが、まずは身近なところから、子どもへの接し方も変えてみてはいかがでしょうか。「いいね!」の一言をこまめに投げかけるだけで良いのですから。

あるスポーツ選手が言っていた言葉です。


「強いから自信があるわけじゃない。自信があるから強いんだ。」


こんな風に言える子供が増えた日本を想像すると、ワクワクしてきますよね。